Kids = Artists ~すべてのキッズはアーティスト~
in IKE・SUNPARK みんなの区民ひろばフェス 2025
「特別な夜に、灯りをともそう。」
今日は、年に一度、ひのとりが空を舞う夜。
あつまったみんなは、ロウソクを手に灯りをともします。
子どもたちの手から生まれる、青の世界。
豊島区主催「みんなの区民ひろばフェス 2025」では、青空コンサートやダンス、楽器づくりなど、子どもたちが楽しめる多彩なプログラムが集まりました。
その中でSTUDIO201による「Kids = Artists」は、1m×4mの大きな横断幕をキャンバスにしたアートワークショップを実施。
準備のころ空をおおっていた雲がいつの間にか晴れ、やわらかな光が差し込む。
白い幕の前に立つ子どもたちの手には、深緑、セルリアンブルー、コバルト、群青、紫、ローズ——
いくつもの青が重なり、夜空のような世界が少しずつ生まれていきます。
手のひらで、指先で、思い思いに描く姿は、まるで空に息を吹き込むようでした。
空から火へ、つながる物語
昨年のテーマは「空」。
宇宙を形づくる五大要素――地・水・火・風・空のうち、「空」は形を持たず、あるようでない不思議な存在でした。
大地や水、火や風があって初めて成り立つ、一番大切な概念。
子どもたちの自由な想像力から生まれたその「空」は、風船や羽で舞い上がるいきものたちが描かれ、カラフルで広がりのある世界として空に浮かびました。
そして今年のテーマは「火」。
いのちを育み、祝祭を彩る炎のエネルギーが、あの「空」からつながる新しい物語を描き出します。
音と炎が交わる、祝祭のフィナーレ
午後のグランドフィナーレでは、プロの若手音楽家による弦楽四重奏団「EGPカルテット」の生演奏が響き、会場の空気が一変。
Kids = Artistsのミュージシャン2名とHAMANO Kodaiさんがリズムを刻み、子どもたちとダンスを交わすなか、4名のアーティストがライブペイントで作品を仕上げていきました。
ジュピターの旋律が深く響き、描かれた青の世界に、小さな焚き火のような火がぽっと灯る。
演奏が進むにつれ、その火は揺れながら熱を帯び、炎の形が力強く描き足されていく。
シャボン玉が舞い始めるころには、音と筆の動きが重なり合い、
夜にともされた火が大きなうねりとなって広がりました。
やがてダンサーが加わり、ひのとりが夜空を駆け抜け、
小さなドラゴンが小人の持つ蝋燭に火をともすラストシーンへ——
ひとつの物語が、光の中で完結しました。
まちに残る、灯りの記憶
完成した横断幕は、イベント翌日からEAT GOOD PLACE店内で展示され、10月30日まで多くの来場者を迎えました。
その後はHareza池袋内パークプラザ(東京建物 Brillia HALL)、そして豊島区役所へと巡回。
あの日、空の下で生まれた灯りは、いまもまちのどこかで静かに輝き続けています。
池袋モンパルナス回遊美術館 20周年を祝うアートバナー
同日の会場では、「池袋モンパルナス回遊美術館 20周年」を記念したバナー制作も実施しました。
1×3mのバナーには事前に花火のデザインを印刷し、ワークショップに参加した子どもたちが好きな色を選んで、円形のステンシルで彩りを重ねました。
夜空の上に、子どもたちの色が打ち上がるように広がり、まちとともに祝う一枚に仕上がりました。
みんなの区民ひろばフェス青空コンサート2025 イベントサイト: https://www.epietriz.com/news/aozora-concert-2025